徒然ぜぶらーふ

  コーヒーと自転車散歩と日々徒然

SFとは「命と運命と愛の物語」だと思う

ちょっと前のお題「SFといえば」を書きかけたのだが・・・

書きたいなと思えば思うほど、言葉がもつイメージが広すぎて改めて考え始めるととっ散らかりまくりで遅々として進まず……今日に至る。もう締め切りは過ぎてる(苦笑)

 

この1週間ほど母が調子を崩し実家と自宅を行ったり来たりしていたのだが、ふと思いだして実家の押し入れから引っ張り出してきたのが

百億の昼と千億の夜萩尾望都

あぁ、これだ。昔、とにかく好きでよく読んだ。SFといえばこれよ。

実に25年ぶりに再読してみて改めて思うことは「こんなに壮大なスケールの物語、そうそうお目にかかれない」だ。

もともと時間と空間、パラレルワールド、超能力。この3要素が大好物なのだ。これらがいい感じで交錯してできあがる異世界感に浸れると幸せ。

その世界へ連れて行ってくれるなら小説でも、漫画でも、映画でもなんでも良かった。

百億の昼と千億の夜アトランティスとか異空間とか阿修羅とか釈迦とか、もう伝説と科学と宗教・哲学のてんこ盛り。この辺のキーワードは子供の頃から好きだったから字面を追っているだけでワクワクしていた。

初めて読んだのは多分、小学生。小学生には難解すぎて何をもって面白いと思ったのか謎だが、「なんか超カッコいい物語を読んでいる」と読んでいる自分に興奮したのを覚えている。

正直、今読み返しても難解で「ちゃんと解って面白いと思っているのか?」と聞かれたらYesとは答えられない。しかしそれでもこの世界観に入り込んで日常を忘れてしまうくらいに好きだ。

今回はじめて気がついたのだが、原作は小説で萩尾望都が漫画化しているんだな、これ。知ってしまうと小説の方も一度読んでみないといけないような気分になった。

 

出会ってから40年以上。今になってこの本と再会するなんて。

時間に余裕ができ、人生経験もそれなりに積んだあとにもう一度これを読む機会を得たというのは運命かもしれない。

私にとってSFとは時空間、パラレルワールド、超能力が織りなす物語。

それってかぎりある命選ばれた運命固定観念を超える愛の力なんじゃないだろうか。そんなふうに思う今、もう一度この物語をじっくりと読みこんだら、昔とはまったく違った何かに気付けるんじゃないかと期待してしまう。