PRANKS COFFEE 小金井六地蔵 さんのエチオピア ナチュラル(浅煎り)。
エチオピアはコーヒー発祥の地で「カルディの伝説」は有名なお話。実際の商標的なことはわからないけど国の名前でブランド化してるってさすが強者(笑)。ちなみにナチュラルっていうのは精製方法の名前で天日干しのこと。
ただ、少しコーヒー豆購入に慣れてくると有名なイルガチェフェとかハラー、シダモなんて名前がついていれば豆のブランド名なのねと思うが漠然とエチオピアって言われると何?どこ?と思う。
エチオピアの豆は特に国の名前の後ろに「ナチュラル」とか「ゲイシャ種」といった精製方法だったり品種だったりが付くだけで豆を買い始めた頃は全然わからなかった。
これがお米ならば、たとえば「新潟産コシヒカリの無洗米」のように産地、銘柄、精米方法がちゃんと判るようになっている。
しかしコーヒーはラベリングが曖昧なので産地・精製方法・焙煎度で大体好きか嫌いかを判断することになる。そして選ぶのが難しいところがまた魅力の一つでもある。新しい出会いがあったときの喜びはひとしおだ。
しかしながら日本で呑気に美味しいと言いながらコーヒーを飲んでいることが贅沢であるという意識は忘れてはいけないと思っている。なぜ?と思う方はまずは映画「おいしいコーヒーの真実」を観ると分かりやすいかと。石油に次ぐ世界第2位の貿易市場なのにも関わらず生産国と消費国のパワーバランスがとても悪い。私もラベリングが儘ならないほど歴史的にも貿易市場的にも複雑な背景があるのだということなどずっと知らずに飲んでいた。
話を元に戻そう。エチオピアは国の名前。ナチュラルは精製方法の名前。
これはエチオピアで採れた豆で天日干しされたものをお店が浅煎りで焙煎したということ。他のことは私には判らない。なので想像する。
アフリカ系の豆はフルーティ、そして天日干しされた豆は水洗いされた豆より芳醇な香りというのがこれまでの印象。だから柑橘系の香りが高くて、ワインみたいにちょっとお酒っぽくて、キレのある飲み口なんだろうな。
さて、実際に淹れてみた。
今週はずっと中南米のブレンドを飲んでいて、それに慣れてきた頃だったので挽いた瞬間から立ち上るフルーティな香りのインパクトはいつも以上だった。気のせいか樹木の匂いみたいなものも感じる。あぁ、コーヒーって果実なんだよねと改めて思い出させてくれる。
飲んでみてもまず香りがすごい。苦味や酸味や他のものを感じないくらい。
香りに慣れてくると温度が下がるせいもあってコクを感じるようになるが、お酒を飲んでいるんじゃないか?と思うような発酵がかった香りとコクはやはりナチュラル(天日干し)だから?そう、干し椎茸を水で戻したほうが生椎茸より香りも旨味も濃厚なように(笑)
中南米のブレンドが作業中のお供として飲むコーヒーなら、これは淹れたての一杯をじっくりと味わうコーヒー。それぞれに良さはあるけれど、コーヒータイムをご褒美時間と考えるならやはりアフリカ系のコーヒーが好きだと思った。