徒然ぜぶらーふ

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【ポタきりん】乞田川を走って桜を愛でる

乞田川多摩ニュータウン通り沿いを流れ多摩川の支流。側道の桜のトンネルは地元民の間では有名。

3年ぶりのお花見解禁なのに満開の週末が雨…散ってしまったかと思ったが堪えてくれた、ありがとう。

今回は永山駅から多摩センターまでの一駅区間ではあったがダイチャリを借りて側道に咲く満開の桜を堪能してきた。

ちなみに自転車は若葉台駅で借りた。前回たいして確認せずに借りたらボロボロだったので(ちゃんと走ったけど)しっかりチェックして一番新しくてキレイな自転車をチョイス。まずこれで満足。

 

若葉台から多摩ニュータウン通りへ下るとその手前に乞田川の側道がある。左折して一本道、多摩センターへ向かう。

満開をやや過ぎた感はあるが、まだまだボリューム満点の桜が出迎えてくれた。遊歩道には散歩をするシニアとベビーカーを押すママたち。それから春休みだからか学生さんたちがちらほらいて、みんな桜を愛でていた。

駅から離れた場所は人も少なくて自転車で走りやすかった。花の重みで枝垂れてくる桜たちが咲き並びまるでトンネルのよう。もうちょっとすると毛虫だらけになるから今が見頃、走りごろ(笑)

それにしてもなんで桜ってあんなに狂ったよう咲くんだろう。毎年眺めながら珍しい樹だと思う。一気に派手に咲いて、派手に散る。

本当に狂ったように咲いて、なんだろう、普通の樹に咲く花よりも密集しているというか樹一本あたりの花の量がおかしいのだ。なんであんなに密集して狂ったように花弁を広げるんだろう?バランスがおかしい。どうみても狂っている。

そして一気に散る。密集して咲いたたくさんの花びらが一気にはらはらと散る。散るというよりは舞う。花びらの大きさが絶妙で風がなくてもハラハラとまるで紙吹雪のように、はたまた涙がこぼれ落ちるように落ちてくる。そしてその花びらは白やピンクで柔らかく地面を覆う。夜は月明かりに反射して道を照らす。そう、散ってもなお存在感を示すのだ。他にこんな花を知らない。

「狂い咲き」「乱れ咲き」

華やかでみんなが見て楽しむ一面もあるが、その咲っぷりが美し過ぎて怖くなるときもある。梶井基次郎も「桜の樹の下には屍体が埋まっている」と言っている。小学生の時に初めてこの表現に出会ったけど、子供ながらにすごく納得したというか感覚的に理解できたのを覚えている。

今年はコロナ禍も落ち着いて花見で解放感を満喫した人も多いだろう。

今年の私には満開も、はらはらと散る様子も全部儚く物哀しく見えた。眺めていたら本当に自然と涙が出た。

人の心の有り様でどんなふうにも見える。なんて奥の深い花なんだろう。だからこそ大昔から和歌(うた)に詠まれてきたわけで、そのDNAを確実に私たちも引き継いでいる。

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